和名: アケボノインコ 漢字: 曙インコ 英名: Blue-headed Parrot 学名: Pionus menstruus menstruus |
おとなしくて飼いやすくアパート飼育可能な鳥として流行って人気があった種類だが、決していつもおとなしいわけではなく、ビャアビャアと甲高く鳴いて止まらない時もある。小さなボウシインコと表現されるが、おしゃべり上手という事ではなく、のそのそした動作が似ているという事。特にオスの誇示アピールなどは、翼を半開きにしてケージの天井をゆっくり歩きまわるなど、ボウシに非常によく似た仕草をする。アケボノは亜種として2亜種あるが亜種間だけでなく大きさや色に個体差あり。ニシアケボノ(P.m.rubrigularis)は喉のピンクが濃く、青はややパールがかった鈍い色で、小型。アオアケボノ(P.m.reichennowi)は青が胸や上腹まで拡がっており、尾の付け根部分も青色が混ざる。さらにはくちばしも象牙色に近くて嘴の脇部分のピンク色は表れないので、一見でイメージの差が分かりやすい。 | |||
全長 | 28cm | |||
翼 | 19cm | |||
平均体重 | 250g前後(230~295g) | |||
若鳥 | 頭部の青味が薄く、くちばしの赤班も薄いか目立たない | |||
卵径 | 31.5 x 25.1ミリ | |||
産卵数 | 3~4個 | |||
抱卵日数 | 22~24日前後 | |||
巣立ち | 60日前後 |
和名: ドウバネインコ 漢字: 銅羽インコ 英名: bronze-winged Parrot 学名: Pionus chalcopterus chalcopterus |
アケボノよりもやや大きめの個体が多い。全体的に濃紺で一見地味に思うが、翼部分などに銅色の金属光沢がのり、渋めの色合いの中にも目をひくものがある。渋いだけかと思いきや翼の裏はハッとするようなスカイブルーである。コドウバネ( P. c. cyanescens) という亜種があり、やや小型で銅色が濃厚。目の周りのまぶた部分や喉元のピンク~白のウロコ模様も個体差がある。ちなみに、この差が地域差ではないかという説もあるが、決して雌雄差ではない。右の画像にマウスを当てると銅色の翼が理解できるだろう。 | |||
全長 | 28cm | |||
翼 | 20cm | |||
平均体重 | 210g前後 | |||
雌雄差 | 外見差特になし | |||
卵径 | 29,3 x 23,7ミリ | |||
産卵数 | 4~5個 | |||
抱卵日数 | 26日前後 | |||
巣立ち | 60日前後 |
和名: メキシコシロガシラ 漢字: 墨国白頭 英名: White-crowned Parrot 学名: Pionus senilis |
チープなアケボノ属として輸入された種類だが、いまいち名前を覚えてもらえず、「シロガシラインコ」とか(それって別種)、「シロガシラメキシコインコ」とか(それってメキシコインコになっちゃうよ)の名前で誤って売られていた。目が大きくて渋い中にもたくさんの色が散らばっていて可愛い鳥なのに。小さくてもちゃんとアケボノ属の動きをしていて存在感もあり。だけどやっぱり体が小さい事がネックなのか、ちょっとスネちゃう時もある。普段は静かだけどスイッチが入るとうるさいほどノリノリになって興奮したり、かと思えば突然我に返って冷静になってみたり。 | |||
全長 | 26cm | |||
翼 | 18cm | |||
平均体重 | 195~230g程 | |||
雌雄差 | 外見差特になし | |||
卵径 | 34.9 x 25.4ミリ | |||
産卵数 | 3~4個 | |||
抱卵日数 | 26日前後 | |||
巣立ち | 60日前後 |
和名: スミレインコ 漢字: 菫インコ 英名: Dusky Parrot 学名: Pionus fuscus |
ドウバネインコをさらに渋くしたような色合い。私的には、「ドウバネが隣の白色オウムの脂粉のせいでホコリっぽくなっちゃったよ・・・」ってイメージ(^^;)おなかの色は、ブドウの粒ごとに微妙に違う色合いのグラディーションみたい。パッと見、渋くて地味な鳥だけれど、逆に飽きのこない和風の色彩。ダスキーとは失礼な話だ。この色合いを画像で表すのは難しい。アメリカのピオヌスサイトでは、強い日差しの中で見ると虹色のようなグラディーションだといっている。 | |||
全長 | 22~27cm | |||
翼 | 16.5cm | |||
平均体重 | 179~225g前後 | |||
雌雄差 | 外見差特になし | |||
卵径 | 34.0 x 27.5ミリ | |||
産卵数 | 3個 | |||
抱卵日数 | 26日前後 | |||
巣立ち | 70日前後 |
和名: アケボノモドキ 漢字: 擬曙 英名: Maximilian's Parrot 学名: Pionus maximiliani maximiliani |
Scaly-headed parrotともいう。ちょっとヨーロッパ的(?)な、紫と緑の配色のアケボノ属。精錬された色に見えるのに「もどき」なんて失礼な。アケボノ属のポピュラー種の中では大きめ。亜種としてウスイロアケボノモドキ(P.m.siy)が青銅色が強く、コイアオアケボノモドキ(P.m.melanoblepharus)は顕著に大きく、オオアケボノモドキ(P.m.lacerus)は色彩的にはほとんど変わらず・・・などと言われるが、アメリカにおいて、亜種別管理された繁殖がなされているかは定かではない。卵は初めの卵から抱卵する。 | |||
全長 | 27~31cm | |||
翼 | 18cm | |||
平均体重 | 230~290g前後 | |||
雌雄差 | 外見差特になし | |||
卵径 | 32.2 x 24.4ミリ | |||
産卵数 | 4~5個 | |||
抱卵日数 | 26日前後 | |||
巣立ち | 60日前後 |
和名: ヨゴレインコ 漢字: 汚インコ 英名: Sordid Parrot 学名: Pionus sordidus sordidus |
本種と下記のサンゴバシインコを含んで6亜種ある。これらはさらに、同じ地域のもの、または同じ一腹の子でも色彩的に差があることがあり、亜種の分類を難しくしている。特にヨゴレインコよりも亜種であるサンゴバシのほうが少ないながらも飼育されており、基亜種である本種ヨゴレインコよりも名が知られている。他の亜種はヨゴレインコ~サンゴバシインコの中間的な色彩である。しかし「汚れインコ」とはいかなるものか。和名があまりに酷すぎるのだが、実は英名も訳すと「汚い」とか「くすんだ」とかの意味。・・・ひどいっ。 | NO PHOTO | ||
全長 | 27cm | |||
翼 | 18cm | |||
平均体重 | 255~275g前後 | |||
卵径 | 33.0 x 22.7ミリ | |||
産卵数 | 3~4個 | |||
抱卵日数 | 26日前後 | |||
開眼・羽毛 | 生後20日すぎ | |||
巣立ち | 80日前後 |
亜種 | 和名: サンゴバシインコ 漢字: 珊瑚嘴インコ 英名: Coral-billed Parrot 学名: Pionus sordidus corallinus |
写真で見るとアケボノモドキの配色に似ており、少し明るめの緑と青味のある色合いで、サンゴのようなツヤのある嘴が印象的。日本でのサンゴのピンクのイメージではなく、真っ赤なサンゴである。ボタンインコの嘴のようだ。虹彩は黄色。繁殖では、メスが初めの卵から抱卵を開始し、オスがメスに餌を運ぶ。生まれた雛はクリームホワイトのふわふわなダウン羽に包まれている。目がはっきり開き、ピンフェザーが生えてくるのは生後20日ごろ。以前では洋書でもインターネット上でも中々見られなかったが最近では少ないながらも画像が見られるようになってきた。 | |||
全長 | 29cm | ||||
翼 | 20cm | ||||
平均体重 | 250~275g前後 | ||||
卵径 | 33.0 x 22.7ミリ | ||||
産卵数 | 3~4個 | ||||
抱卵日数 | 26日前後 | ||||
開眼・羽毛 | 生後20日すぎ | ||||
巣立ち | 80日前後 |
和名: バライロガシラ 漢字: 薔薇色頭 英名: Plum-crowned Parrot 学名: Pionus tumultuosus |
アメリカでも飼育数は少ない。特に手乗り用となるとアケボノ属専門のブリーダーの中でもさらに数少ない。大きなアビアリーでも飼育されている事は少なく、わずかに個人レベルののコレクションでいるのみである。ローロパークには飼育されている。飼育数が少ないのは、現地からの輸入輸送時のストレスによって、大半がアスペルギルス症に冒されると記されているものもある。・・・そう、アケボノ属は確かにアスペルギルス症を多く見かける鳥種である。ストレス起因での発症が多いと言われる中で、特に神経質な種類なのだろうか。生まれたての雛には白いふわふわダウン羽に覆われているが、生後7日目には無くなり、生後20日目あたりには開眼とピンフェザーが見られる。 | |||
全長 | 28cm | |||
翼 | 18cm | |||
平均体重 | 220~240g前後 | |||
亜種 | なし | |||
産卵数 | 3~4個 | |||
抱卵日数 | 26日前後 | |||
開眼・羽毛 | 生後20日すぎ | |||
巣立ち | 60日前後 |
和名: シロガシラインコ 漢字: 白頭インコ 英名: White-headed Parrot 学名: Pionus seniloides |
私のもっているほかの書籍ではシロガシラモドキという名前で載っている。モドキというからには本物がいないと話にならないような気がするのだが、その本には本物は無い。学者によっては上記のバライロガシラの亜種であるという説もある。確かに顔の紫色の欠如以外は外見的によく似ており色彩以外の違いが無いことから、地域を隔てて同一の種から分化したものという考えが最近の説として有力である。学者による確かな観察は確認されていないが、シロガシラはある時期、季節的移動をするといわれており、それが分化した一要因ではないかとも言われる。現地の観察では鳴き声、鳴き方までもバライロとほぼ同じという。 | |||
全長 | 28cm | |||
翼 | 19cm | |||
平均体重 | 230~270g前後 | |||
卵径 | 39.4×31.0ミリ | |||
産卵数 | 3~4個 | |||
抱卵日数 | 28日前後 | |||
開眼・羽毛 | 生後20日すぎ | |||
巣立ち | 60日前後 |
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